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2001年~2014年のファッション・トレンドを振り返る その5 [ファッション]

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ふぁっちょん幻論 第85回


07春夏ミラノ・メンズ=エレガンスとスポーツの融合。温暖化でテーラード・ジャケット&ショートパンツの組み合わせ。

07春夏パリ・メンズコレ=07/6-7上旬 上品で軽快。素材・柄・スポーツウエア感覚。ジュンヤ・ワタナベ、ディオール・オム、滝沢直己最後のイッセイ・ミヤケ。

07春夏パリ・メンズコレ=07/6-7上旬 上品で軽快。素材・柄・スポーツウエア感覚。

07春夏ニューヨークコレ=06/9/8-15 強さと自我秘める。90年代思わせるデザイン。

07春夏パリコレは総じてロマンチック。07春夏ミラノコレは未来志向で違うトレンド発信。07年秋冬パリ・メンズコレ=現代的なエレガンス探る。

07年秋冬パリコレ=上質な着られる服、主流。


なにゆえに左を向いて眠れば夢見がよいのか右は鬼門か 蝶人

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2001年~2014年のファッション・トレンドを振り返る その4 [ファッション]

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ふぁっちょん幻論 第84回


06秋冬ミラノ・メンズ=英国伝統再現。ジル・サンダー、プリングル、D&Gなどシックなテーラードへ。アレクサンダー・マックイーン、ミューミュー、初登場のミハラヤスヒロ。

06秋冬パリ・メンズ=ミラノに続いてチエック広がる。ガリアーノ、ナンバーナイン、ヴィトン、ギャルソン、ヨウジヤマモト。

06秋冬ニューヨーク=ジェニファーロペスの「J.Lo」など元気な女性のイメージ。イミテーション・オブ・クライスト、トウーラなどフェミニン&マスキュリン広がる。

06秋冬ロンドン=ジュリアンマクドナルド、イーリーキシモト、プリント減り深い暖色で描くフェミニンスタイル。

06秋冬ミラノコレ=ダークで華やかなミリタリー、ゴシックムードのロリータ調。ださ可愛カントリーガールズ。

06秋冬パリコレ=シャネル、アレキサンダー・マックイーンはじめリアルクローズが加速。立体的なボリュームのせた少女服。日本のES初登場。アンダーカバー、ナオキ・タキザワは小津の白黒映画から発想。マルタンマルジェラはショーの代わりに新聞MMMを発行。

06春夏ニューヨークコレ=強まるシンプリシティ。シンプルなエレガンスが支配。キーワードはピュア。洗練された大人らしさ。

06春夏ロンドンコレ=クリーンなフェミニン。ボヘミアン、ビンテージに終止符。シェイプが復活、主役はひざ上ドレス。さらりボディコンシャス。

06春夏ミラノコ=トロピカルやエスニック、マリンをすっきりと。ロマンチックでクリーンな白。ロマンチック&リラックス、ようこそモダンなミニマリスム。ピュアでまじめな新ベーシックスタイル。」影から光へ、ひろがる透明感。広がるロマンチック&ピュア。

06春夏メンズ・ミラノコレ=セクシュアリテイ&ミニマリズム。

06春夏パリ・メンズコレ=米国のカジュアルとラテンの男くささ。ガリアーノが聖者の行進スペクタクル、コムデオムプリュスはストーンズのグラフィカルスタイル。贅沢素材のシンプルライン。シンプルでノーブルなライン。

06春夏パリコレ=ピュア&クリーン&リラックス。コムデが失われた帝国をテーマ。新ボディコンシャス、細い体をより細く。軽さ、楽しさアピール。

06春夏東コレ=和やアフリカン、広がるフォークロア。

06秋冬パリ・オートクチュール=ペルーやウクライナの民族衣装を取り入れて。

06秋冬ミラノ・メンズコレ=「礼服」風でカジュアル。

06秋冬ニューヨークコレ=セレブ人気沈静化、黒を中心にきちんとつくりこんだ創造服中心。

06秋冬パリコレ=ダーク、簡潔世相映す。マックイーン、ガリアーノ、アンダーカバー圧巻。

06秋冬ミラノコレ=力強い美しさ復活。


   なにゆえに秘密結社のごとくうろつくの老人ばかりの吟行仲間 蝶人


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2001年~2014年のファッション・トレンドを振り返る その3 [ファッション]

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ふぁっちょん幻論 第82回


05秋冬ミラノメンズは04/1開催。トム・フォードの最後のグッチ。カントリーと上質なテーラード。ジル・サンダーの復帰。

05秋冬パリ・メンズコレはジョン・ガリアーノ、日本から初のナンバーナイン。シックで大人っぽいテーラード。クラシック&カントリー台頭。

05秋冬NYコレが02/4から開始。レベッカ・テーラーなどフェミニンなカジユアルの楽しさ。クラシックを遊ぶ。

05秋冬ロンドンコレ=洗練と素朴が交錯、70年代クラシック。

05秋冬ミラノコレ=04/2開幕、可愛いいから上品な女らしさへ転換。ラグジュアリーでグラマラス。

05秋冬パリコレ=正統派の美しさ求めてコンサバ返り。微細なマスキュリン&シックなレディライク

05春夏サンパウロコレ=エスニックの香りと都会性をミックス。リオの「イザベラ・カペート」、

05春夏ミラノメンズ=アレクサンダー・マックイーンのメンズ初登場。エスニック+ミリタリーの組み合わせ。ジョン・レイ初のグッチはゴージャス&グラマラス。広がるパステル・コントラスト、ナチュラルカラーのユースフルアイテム。

05春夏パリメンズは04/7閉幕。パステル・ショック!
ディオールはストイックなライン+色。ナンバーナインはさまよう男のレイヤード。ジョン・ガリアーノは帆船舞台にスペクタクルショー。ドリス・ヴァン・ノッテンはひねりを加えた紳士スタイル。ピンクがいっぱいコムデギャルソン・オム・プリュス。

05春夏NYコレ=今回からIMGが運営。前シーズンと同様193ブランド参加。甘さや可愛らしさのイミテーション・オブ・クライスト、セバスチャン・ポンズ、ドゥー・リ、ペリーエリス。高級避暑地の憧れ。「ジ・アメリカンズこれぞアメリカ人」がテーマ。

05春夏ロンドンコレ=70ブランド。ジェシカ・オグデン。白×黒、カジュアルフェミニンな膝丈ドレス。クレメンツ・リベイロ、ポールスミス・ウイメン、ミキ・フカイ、イーリーキシモト・エレッセ。イーリー・キシモト、アッシュなど広がるアメリカン・ハッピー。

05春夏ミラノ・コレクション=洗練のロマンチック・フォークロア。繊細な色と柄が氾濫。05年春夏パリコレ=パリもミラノもナチュラルなフェミニン調。

05春夏NYメンズコレ=鮮やかな色の組み合わせ。クローク、ミゲル・アドローヴァー、ジェレミー・スコット、マイケル・コース、マーク・バイ・マークジェイコブス、トム・ブラウン、ジョン・バートレット。



なにゆえに瞬きしかできない身の上でなお悪事を働こうとするのか 蝶人


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2001年~2014年のファッション・トレンドを振り返る その2 [ファッション]

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ふぁっちょん幻論 第81回


04春夏パリ・メンズコレ=こんな時代だから楽しく幸せな気分を、とイヴ・サンローラン・リブゴーシュのトム・フォード。黒を捨て多彩な色。
マーク・ジェイコブズのルイ・ヴィトンは80年代ヒット曲「ボーイズオブサマー」がテーマ。

04年春夏ミラノ・メンズコレ=より明るく、より軽く。従来のテーマやアイテムを器用に再構成。マリン、ウエスタン、ホームウエアがトレンドだが盛り上がりに欠ける。トレンドより体温のある服への回帰。

04春夏パリ&ミラノ・メンズコレ総括=ウエスタンとルーズなシルエット。可愛く壊れたちょっと怖い服。ヴィトンやルシアン・ペラフィネにキャラクターを提供する村上隆。

04春夏NYコレクション=フェミニン&ドレッシー&スポーツとニュープレッピー。

04春夏ロンドンコレ(03/9)=可愛いレトロ、フエミニン・ロマンチック。

04春夏ミラノコレ(03/10)=甘くナイーブなロマンティックスタイル、クールなパステルカラー、色と柄で見せるガーリールック、毒のないスイート・フュージョン、プリント復活。

04春夏パリコレ=ナチュラル、フェミニンで優しい日常着 

03/10英百貨店ハウス・オブ・フレーザーが30年ぶりに金融街シティに出店。

最近のグッチ不振とPPRとの対立で04/4まででドメニコ・デ・ソーレ社長とトム・
フォードが退任。

04春夏パリ・オートクチュール=衰退の一途。シンプルで繊細。エジプトとアフリカがトレンド。


なにゆえに尖閣竹島を領土と教えるのかまだ確定したわけでもないのに 蝶人

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2001年~2014年のファッション・トレンドを振り返る その1 [ファッション]

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ふぁっちょん幻論 第80回


01秋冬「米同時テロの影響」でNYコレ中止。ジュリアーニ市長、ラルフローレンなど参加して「ファション・フォー・アメリカ」キャンペーン開始。
マンハッタン・チャイナタウン付近の縫製業に解雇吹き荒れる。

01冬「コクーンニングcocoonining消費=巣ごもり消費」=クリスマス、愛子様誕生。家内で家族が身を寄せ合って安全と絆とささやかな幸せを確保確認し生活を完結させる消費行動=クライスラー「愛の喜び」などヒーリング音楽。

02年パリコレでは強さよりも穏やかさ、静けさ、ボヘミアンやエスニックが主流。
初登場ロンドンの前衛デザイナー、フセイン・チャラヤンが遊牧民ルック。

02/9消費の2極化と「$1ストア」台頭。
米国衣料品価格は02-03年1年間で3.6%下降。原因は中国製で全体で昨比3割増。02年にはじめて米国の対中輸入額は日本を上回った。
リーバイスは自社米国6工場を閉鎖し、中国に生産委託。

03/夏の格安水着をスウエーデンの格安セレクトショップH&Mが発売、大好評。
自社工場持たず中国など世界に900社の仕入れ網駆使。

100ドルジーンズ ヒップアップ、脚を長く見せるロスのL・カランの「セブン・フォー・オールマンカインド」、JOES JEANS(02年6億伊藤忠がボブソン通じ販売)がニーマンマーカスなどの高級百貨店で人気。月産10万本限定。
低価格ギャップ20-30ドルとベルサーチなど高級250ドルの中間価格帯で人気。

03/4「イラク戦争」の影響=米で独ポルシェ、仏ワインなどの不買運動。SARSで景気後退。トム・フォードを愛用するカルザイ議長

02-03ミラノ秋冬メンズコレクション=グッチのテーマは「1930年代のフォーマルへの回帰」。

03春夏ミラノ・コレクション 02/9月23日~10月1日
テーマ1=60年代のSF映画の世界を彷佛させるレトロ・フューチャースタイル
テーマ2)=80年代セクシー・スタイル

03パリコレ総括=「エレガンス再発見」
03コレと反戦運動 03パリコレサンローランでトム・フォードが唇付き靴。1930年代超現実主義者ダリやデザイナーエルザ・スキャパレリの唇形ポケットや昆虫ネックレスなどの引用。シュールレアリズムはファシズムを呼び出し、それが第2次大戦につながる。


なにゆえにニイ・キュー・パッ、サンキュッ・パと値決めするのか商人たちの可憐な策謀 蝶人

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文化学園装飾博物館創立77周年記念「『装苑』」と「装苑賞」その歩み展」を見て [ファッション]

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ふぁっちょん幻論第79回&茫洋物見遊山記第130回

文化出版局から1936年に創刊された服飾雑誌『装苑』がわが国のふぁっちょんと雑誌の世界に大きな影響を与えたことはいうまでない。思えば私が同誌のパリ特派員であった故久田尚子さんとお近づきの栄を忝なうしたのも、およそ40年の昔のことで、それは展示会にみえた彼女の高価なエルメスのハンカチーフの忘れものを私がただちにタクシーに乗って届けに行ったからだった。

当時の文化学園の前庭は広大な原っぱのようで、そのいちばん右奥に木造の旧遠藤記念体育館が立っていたのを昭和の夢のように思い出す。まだ巨大な高層ビルが建つ前ののんびりした時代だった。今回の展覧会にはその当時に刊行されていた『装苑』の創刊以来のバックナンバー850冊がずらりと展示されていて殊の外懐かしかった。

また会場には、高田賢三や山本耀司、小篠順子(コシノ・ジュンコ)、山本寛斎、故熊谷登喜夫、安部兼章など、1956年に『装苑』が創設した「装苑賞」(服飾界の「芥川賞」に相当する)の受賞作がほぼ全点展示されており、実に見ごたえがある。

総じて50年代の作品はデザインがシンプルで個性的であり、自信たっぷりにがっしり構築されているという、かの小津映画の服飾&インテリアにも通底する好ましい印象がある。ところが60年代、70年代と進むにつれて、その自信が次第に揺らぎ始め、なにやら妙な不安定さが強まってくるのだが、先行する欧米のモード対する畏敬の念と生真面目な模倣の姿勢は不変である。

突如状況が一変するのは80年代で、洋服の構造が異様なまでに肥大歪曲大型化し、それまではまがりなりにも端正でありエレガントであったドレスが、なにやら巨大な、のっぺりとして醜い「1枚の大凧」のような姿かたちのものに変身してしまうのである。

ここでは従来の欧米ふぁっちょんに対する謙虚な模倣と学習の念が吹き飛び、服飾の定型に対する乱暴な否定と冒涜するような不遜な気分が横溢する。80年代はバブルの時代であるとともに「現代変態バサラの時代」であったことが分かる。

つづく90年代から現在までは、もはや死語となった「ポスト・モダンあるいはミニマリズムの時代」で、デザインの細部に亘って異様なまでの造作を施して自己満足に耽るという、かの狂乱の80年代とはベクトルが全然異なる、されどこれまた実に奇妙な時代が原子力潜水艦のやうに深く静かに潜行しているのである。

つまり外見は平静で端正な無風の時代なのだが、ちょっ「と内部を抉って見ると「♪そこにはただ風が吹いているだけ」であり、要するに「空無の時代」、「本質が欠落した時代」なのである。

もうひとつ忘れてはならないのは、このコレクションにはいまはやりの「カワイイ」作品が厳密にはただの1点もないということだ。そしてそれが「装苑賞」に代表される東京コレクション(及びパリコレ、ミラノコレ)的なるものの正統性と同時に商業的な衰退と没落を同時に象徴していることで、そのことの本当の意味は、安部自民党政権が凋落する頃には明明白白のものとなっているだろう。

すなわちこれまで「可愛い」というキーワードによって大きく展開されてきたアホ莫迦一大トレンドの終焉と、深海で死んだ振りをしていた「装苑賞」的な正統的なるものの復権の日が近づいているのである。

かわいいのがファッション!? 冗談じゃないそれはちんけなファッチョン。ほんとのファッションって凄えもんなんだぜ


なお同展は東京新宿の同館にて来たる9月28日まで開催中(日曜・祭日は休館)


「キャワイイ」は思考停止の阿片の言葉君を蕩かし骨抜きにする 蝶人



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文化学園服飾博物館で「ヨーロピアン・モード2013」を観て [ファッション]


茫洋物見遊山記第116回ふぁっちょん幻論第75回

毎年恒例のヨーロピアン・モード展ですが、今回の特別出品は、なんとオードリー・ヘプバーンがわが最愛の映画「ローマの休日」のアン王女役で着用した豪華絢爛なローブ・デコルテです。

映画では白かと思っていましたが。現物は淡いブラウンで、サテン地に銀糸で小花柄を縫いとり、襟元にはラインストーンやパールビーズがあしらわれ、王家の華やかさを演出しています。

ともかくその圧倒的な気品と美しさにためいきをつくばかり。恐らく本作の衣装担当のイデス・ヘッドの手になるものでしょうが、こんな世紀の逸品をこの目で見られるとは夢にも思いませんでした。

さらに本展にはヘプバーンがシャレードで着たジバンシーのスーツや、ロシアのエカテリナ女王のドレスなども展示にあでやかな華を添えていますが、ダイアナ王妃の有名な、赤のパーティードレス(デザインはキャサリン・ウオーカー)はちょっとダサい。

でもいわゆる「英国風のダサカワ」というやつで、それがダイアナ選手には似合ったのだった。

◎本展は来る6月8日まで同館にて絶賛開催中。されど日曜・祭日は休館。絶対にお見逃しなきよう!


   ポケットに右手を入れて長男は微笑みながらジュース買い行く 蝶人

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東京新宿文化学園服飾博物館で「アフリカの染織」展を見て [ファッション]

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ふぁっちょん幻論第71回&茫洋物見遊山記第89回


ここのところ、アフリカの政治経済文化活動はいちじるしく停滞低迷を続けていますが、欧米とアジアの繁栄が終息する半世紀後にこの現生人類を生んだ母なる大陸の存在がふたたび輝かしい光彩を放つであろうことは、ゆくりなくもこの会場に拡げられた東西南北アフリカ諸国の染織の産物を眺めていればおのずから確信できることです。

イスラムと西欧の感性が見事に調和したモロッコ、チュニジアの衣装やガーナ、ナイジェリア、マダガスカル、カメルーン、コトトジボワールの巻衣、上衣、肩掛け、腰巻衣などの染織の色、柄、デザインの基調はわたしたちが観念的に想像しがちな原色のド派手なテーストのものではなく、じつに繊細で知性的でエレガントな産物揃いで、とりわけナイジェリアのブブと称せられる呪術的なデザインのコートはまるで江戸時代の風呂敷のように東洋的で洒脱な感覚で統一されておりつよく印象に残りました。

考えてみればこの大陸に生まれ育った人類の遺伝子が世界各地に散らばっていったのですから欧米、ユーラシア等のすべての人種に偏在する多種多様な遺伝的要素は、現代のアフリカ人のDNAに遍在しているのでしょう。百聞は一見に如かずを地でいくような展覧会です。


*なお同展は来る9月21日まで開催中。ただし日曜祭日は休館です。


万物是資生阿弗利加而一以全阿弗利加 蝶人

遍在する一なるものより流れ出たりいちじるしく偏在すると見ゆるもの 蝶人

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NHKミュージック・ポートレート「山本耀司×高橋幸宏」を見て [ファッション]



バガテルop155&音楽千夜一夜 第263回&ふぁっちょん幻論第70回

老境を迎え最後の後退線を懸命に戦う山本耀司の人世の応援歌は、中島みゆきの「ヘッドライト、テールライト」の「旅はまだ終わらない」というルフランであり、彼が人世の最期に聴きたい曲は、中島みゆきの「愛だけを残せ」だと言いながらいつのまにか涙目になっている無惨というも愚かな姿を見た私は、思わず目頭が熱くなるのを覚えた。

若き日の革命的な成功は徒遠い日の打ち上げ花火と去り、老残の身に襲いかかるのは破綻した事業と華麗なキャリアのおとしまえ。耀司はいま栄光に包まれた己の過去を振り返り、「僕はこれまで誰か一人でも幸せにすることができただろうか?」と呟くと、相方の高橋幸宏も涙ぐんで言葉も無い。

「愛だけを残せ 壊れない愛を 激流のような時代の中で 名さえも残さず 生命の証に 愛だけを残せ」と中島みゆきの唄は耀司を励ますのだが、耀司は「鏡に向かって笑ってみたら 男の抜け殻が写ってた」といつのまにか年老いた少年のように、平成の浦島太郎のように、悲しく頬笑むのだった。


犯人は捕まらなくても構わない防犯カメラは即止めるべし 蝶人

日本全国防犯カメラ基本的人権肖像権ゼロ 蝶人


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文化学園服飾博物館の「ヨーロピアン・モード」展を見て [ファッション]


ふぁっちょん幻論第69回& 茫洋物見遊山記第86回&バガテルop153

毎年春の新学期になると陳列されるのが、この貴重なドレスコレクションだ。18世紀のロココ時代から1970年代までおよそ200年間の欧米の多種多彩なモードを一覧できるので大変面白くかつ勉強になる。
どこが面白いかと云うと各時代の衣装がロココ、新古典、ロマン、写実、印象派、そして20世紀絵画へと続く美術史の意匠と図式的にほぼ対応しているように見え、しかもそれが時代の進行とともに「進歩・進化しているように」見えることだ。

しかしこれはもちろん現代という時点にまでさかのぼって歴史絵巻を拡げた時にはじめて総括できる「人間非在の神の視点」からの幻影であり、その時系列による変化・変遷が「進歩・進化」とはなんの関係もないことに注意する必要があるだろう。

かつて一斉風靡した唯物史観によれば、衣装史や美術史はもちろん世界の歴史それ自体も暗黒時代から文明開化、階級抑圧から自由平等博愛の時代へと未来に向かって一義的に「進歩→進化」するという証明不可能な奇怪な薔薇色の妄想に包まれていた。

けれどもこういうドレスのプリントデザインを一つ一つ眺めていると、過去の定説とは正反対に(注=ここで「真逆」などという汚らわしい非日本語を使用してはならない!)、時代の進行とともに衣装の意匠の価値は紆余曲折を重ねながらも、むしろ徐々に「退歩・後退」してきたのではないか、という新たな妄想に駆られるのだ。

もっと具体的にいうと、服飾においては流行のファスト・ファッションよりもマリー・アントワネットのロココドレス、いな、さらに遡って新石器時代の一枚衣・貫頭衣、美術においては村上隆、ボロック、セザンヌよりもラスコー洞窟の壁画、建築ではアホ馬鹿共が狂って登りたがる東京スカイツリーより出雲大社に普遍的な価値を見出すというような反進歩反進化先祖返りの原始的な考え方である。 

こういう時代遅れの妄想を私は「あまでうすの逆行学説」と名付けてけふも独り悦に入っているのだよ。

*本展は来る6月2日まで東京新宿の同館にて開催中。なお日曜祝日は休みです。


あまでうすかく語りき「万物退化す」 蝶人


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