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カール・シューリヒトのベートーヴェン交響曲全集、ブルックナーの3,8,9番を聴いて [音楽]

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音楽千夜一夜第346 回


今は亡きEMIレーベルから出された巨匠カール・シューリヒトの定評ある銘盤ずら。

 巴里のコンセルヴァトワール管弦楽団を率いて1957、8年にサル・ワグラムで録音されたベートーヴェンは時代が古いせいもあってよくいえば典雅、どこかおっとりした温和な音がして、ヨーゼフ・クリップスがロンドン交響楽団と入れた全集と好一対をなす。

 この節はやれ古楽器だ、やれ改定版音譜だ、前衛的解釈だとかあの手この手の微に入り細にうがった最新式の演奏がもてはやされるが、そういうことは音楽の本質とはなんのかかわりもないのであって、それは耳のある人が黙って聞けばすぐに分かるのである。

 このコンピレーションには1960年代にウィーン・フィルと録音した3曲のブルックナーも含まれているが、これまた名演で、とりわけ眠れない真夏の夜に聴くハ短調の第8交響曲は、騒がしい世の中と人世を忘却し、疲れた心を宙外に飛ばせる不可思議な魔力を秘めているやうだ。

  わが心飛べ遥かなる宇宙の彼方へブルックナーが見た神と会うべく 蝶人

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